飼い主さんにとっては、いつまでも無邪気で子供のような存在の愛猫。
何歳になっても、ずっと子供でずっと可愛い愛娘・愛息ですよね。
とはいえ、猫も確実に年を重ねてきます。
そして、飼い主さんをあっという間に追い越してしまうほど猫の成長速度は早いものです。
猫の年齢について考えた時…

猫の1歳って人間の年齢だと何歳?
猫に長生きしてもらう秘訣ってあるの?
猫の寿命ってどのくらい?
など、疑問が出てくることもあるかと思います。
そこで今回は、猫の年齢に関して詳しくご紹介します!
猫の年齢を人間の年齢にすると?|猫の平均寿命は何歳なの?

家族の一員でもある可愛い愛猫とは、長く一緒に暮らしたいと思うのが親心というもの。
あらかじめ「猫の平均寿命は何歳くらいなのか?」を知りたいと思う方もいらっしゃると思います。
猫をお迎えする前にも、知っておきたいと考える方もいらっしゃることでしょう。
近年では、猫の生活環境の変化やフードの改善・改良、動物医療の進歩などによって、猫の寿命は年々長くなってきています。
20歳を超えるご長寿も少なくありません。
一般社団法人 日本ペットフード協会による調査によると、2021年(令和3年)の猫の平均寿命は15.66歳という結果が出ています。
また、猫が室内飼いなのか、外に出るのかによって平均寿命は変わってきます。
詳細はこちらからどうぞ→一般社団法人 日本ペットフード協会
外出する猫より室内飼いの猫の方が平均寿命が長いことが特徴です。
お外に出ると、他の猫との接触からの怪我や感染症、交通事故などのリスクが伴うことから平均寿命も短くなってしまうのかもしれません。
その点、室内飼いの場合はそういったリスクを回避できるので、寿命が長くなると考えられます。
猫の年齢を人間の年齢にすると?|猫の年齢 早見表

猫は1歳を過ぎたら立派な大人といわれるほど、人間よりもとても早く成長します。
個体差や猫の健康状態よって差が出る場合があるので、一概には言えないのが現実ですが、一般的に生後1年~1年半をすぎたら立派な成猫といわれています。
では、猫の年齢を人間の年齢に換算すると、どうなるのでしょうか?
以下の表をご覧くださいませ。
猫の年齢 | 人間の年齢 | 猫の年齢 | 人間の年齢 | 猫の年齢 | 人間の年齢 |
1ヶ月 | 1歳 | 5歳 | 36歳 | 15歳 | 76歳 |
2ヶ月 | 3歳 | 6歳 | 40歳 | 16歳 | 80歳 |
3ヶ月 | 5歳 | 7歳 | 44歳 | 17歳 | 84歳 |
6ヶ月 | 9歳 | 8歳 | 48歳 | 18歳 | 88歳 |
9ヶ月 | 13歳 | 9歳 | 52歳 | 19歳 | 92歳 |
1歳 | 16歳 | 10歳 | 56歳 | 20歳 | 96歳 |
1歳半 | 20歳 | 11歳 | 60歳 | 21歳 | 100歳 |
2歳 | 24歳 | 12歳 | 64歳 | 22歳 | 104歳 |
3歳 | 28歳 | 13歳 | 68歳 | 23歳 | 108歳 |
4歳 | 32歳 | 14歳 | 72歳 | 24歳 | 112歳 |
猫は生まれてから1年で人間の20歳くらいに相当し、そこから3年目以降は1年ごとに4歳ずつ歳をとるといわれています。
猫の5歳は人間の年齢にすると約36歳、10歳で約56歳、20歳になると人間の約93歳に相当します。
猫は人間の約5倍ほどのスピードで成長していくことが分かります。
そして、これにも個体差が出てきますが、猫は7歳あたりから少しずつ老化が始まります。
11歳を過ぎると老齢期に入り、寝ている時間が増えたり、動きもゆっくりになったりと飼い主さんにも目に見える形で老化を感じることが増えるかもしれません。
体調不良も起こりやすい時期に入ってくるので、猫の様子が普段と違う場合は動物病院を受診することも検討していきましょう。

シニア期に入ってきたら1年に1回、健康診断をしても良いですね!
えだまめも定期健康診断として、体調は関係なく年1回は診察してもらいます。
ワクチンのタイミングで一緒に健康診断もお願いしているといった感じです。
猫の寿命は約15年ほどですが、近年では20年以上生きるご長寿猫も少なくありません。
猫の年齢を人間の年齢にすると?|猫の年齢の見分け方ってあるの?

猫は目の色や歯の状態などを見ることで、おおよその年齢を推測することができます。
猫の年齢の見分け方がわかっていれば、保護猫をお迎えした場合や迷い猫を保護した時などに、だいたいの年齢の予測がつきます。
猫の年齢の見分け方|歯の生え方で見分ける
猫も人間と同じで、乳歯から永久歯へと歯の生え変わりがある動物です。
個体差がありますが、猫はだいたい生後1ヶ月ほどで歯が生え始めて、約生後2ヶ月ほどで乳歯が生えそろいます。
歯が生え始めた時期を1ヶ月めと判断し、乳歯が生え揃ったらだいたい生後2ヶ月と考えて良いでしょう。
そして、乳歯が抜けて永久歯が生えそろう時期は約生後6ヶ月頃となります。
このように、子猫の頃の歯の生え方を観察すると おおよその猫の年齢を見分けることができます。
猫の年齢の見分け方|歯の色で見分ける
猫の歯の色でもある程度の年齢を判断することができます。
永久歯が生えたばかりの頃は、歯もまだ真っ白で尖っていることが多いでしょう。
そして年齢を重ねるごとに、歯石がついたり、摩擦により歯の先端がすり減り尖りがなくなってきます。
歯の色も真っ白から黄色、茶色っぽく変色しているのが確認できるでしょう。
歯の状態は、栄養が足りていないと実年齢よりも悪い場合があるので、歯の色や状態では大雑把な年齢の推測になりますが、猫の年齢を知るための判断材料の一つにはなるでしょう。
猫の年齢の見分け方|目で見分ける
猫は生後約1週間で目が開き、約2週間で目がある程度見えるようになるといわれています。
これは、生まれて間もない本当に幼い頃だけの判断材料ですが、小さな子猫を保護した場合には参考になると思います。
また、生後約2ヶ月くらいまでの子猫は青い目をしている子が多いです。
これは「キトンブルー」と呼ばれる猫の目の色で、子猫時代特有のものです。
生後約2ヶ月を過ぎたころから、その猫本来の目の色が発現しはじめ、生後約6ヶ月頃までには、本来の目の色が定着するといわれています。
元々 青い目の遺伝子を持っている子の場合は、変化が分かりにくいですが この目の色の変化から、猫の年齢を見分けることができます。
猫の年齢を人間の年齢にすると?|世界一 長生きな猫は何歳なの?

猫の平均年齢は、おおそよ15歳という統計が出ていますが世界一ご長寿な猫は一体何歳なのでしょうか?
猫の最長寿記録は【38歳】
ギネスの世界記録に登録されている猫の最長寿記録は、なんと「38歳と3日」
人間の年齢に換算すると、約170歳ということになります。
アメリカのテキサス州で暮らしていた「クリーム・パフ(1967年8月3日~2005年8月6日)」というメス猫だったそうです。
更には、クリーム・パフの飼い主さんは「34歳2ヶ月」という、これまたご長寿の「グランパ・レックス・アレン(1964年~1998年)」という猫を飼っていたそうです。
世界一のご長寿猫と、長寿記録を保有していた猫の2匹が同じ飼い主さんのもとで育てられていたというから驚きです。
ちなみにグランパ・レックス・アレンは、人間の年齢に換算すると約154歳ほどです。
猫の平均年齢が15歳、世界一の犬のご長寿記録が29歳であるのに対し、クリーム・パフは38歳、グランパ・レックス・アレン34歳なので、驚きの記録ですね。
(参考:ギネスワールドレコーズ)
猫の年齢を人間の年齢にすると?|猫の長生きのためにできること

猫の驚くべきご長寿記録も分かったところで、できれば愛猫には長生きしてもらいたい というのが飼い主さんの願いでもあると思います。
そこで、猫が長生きするために飼い主さんができることには どんなことがあるのでしょうか?
猫の長生きのためにできることをご紹介します。
猫の健康管理をする
猫の長生きのために一番に気をつけるポイントは、健康管理でしょう。
1年に1回のワクチン接種をして、感染症や重い病気のリスクを下げる。
ノミ・ダニからも猫にとっては深刻な病気になる場合があるので、予防をするのは大切です。
また、犬だけではなく猫でもフィラリア症を発症することがあるので、フィラリアの予防も同時に行っていきたいところです。
また、避妊・去勢手術を受けることで病気の予防をすることができます。
メス猫であれば乳腺や子宮の病気予防に繋がり、オス猫であれば前立腺や精巣の病気予防になります。
猫は言葉で体調不良を伝えることができません。
また、体調不良や怪我を隠そうとする習性を持つ動物でもあります。
日頃から飼い主さんが、猫のトイレの状況や食事の状況、猫の様子をよく観察して気にかけてあげることが大切です。
そして、少しでも「いつもと違うな…」「おかしいな…」「気になるな…」ということがあれば、獣医さんに相談することも大切になってきます。
病気だけではなく、食事にも気を遣っていきたいところです。
人間の食べ物を欲しがる猫もいますが、人間の食べ物は猫にとって高カロリーであったり塩分が多すぎるので、与えないようにしましょう。
また、猫にとって毒物になる、チョコレートやネギ類などを口にしないようにすること、異物の誤飲をしないように、輪ゴムや紐など猫が興味本位で手を出しそうな物を猫の手の届かないところに保存することなども大切です。
予防できることをしっかり行い、愛猫の小さな変化も見落とさいようにすることで猫の長生きに繋がってくるでしょう。
猫の生活環境を整える
猫はストレスに敏感な動物です。
ストレスから体調を崩すことがあるほど繊細な一面を持ちます。
猫にとって快適な生活環境を整えることで、ストレスを貯めることなく充実した猫時間を過ごせるようになります。
高いところに登るのが好きな猫は、キャットタワーやキャットウォークを設置してあげると喜んで使ってくれることでしょう。
窓際にキャットタワーを設置できれば、窓から外を見ることができるので、猫にとっては更に快適な環境といえるかもしれません。
また、狭いところが好きなのも猫の特徴です。
ドーム型のキャットハウスを陽の当たる温かい場所に設置してあげると、喜んで使ってくれるかもしれません。
猫のトイレは、人目につきにくい場所、人の動きがない場所に設置してあげましょう。
また、ご飯場とトイレの場所はなるべく離れた場所にするなど、猫が快適に生活できるように環境を整えてあげることが大切です。
今一度、現在のお家の中を見て、猫にとって快適な生活環境になっているか、さらに工夫できるところはないかを見てみるのも良いでしょう!
ストレスフリーな生活は、猫の健康にも良いものとなります。
猫の年齢(ライフステージ)によっても気をつけたいことがある

猫の年齢によって かかりやすい病気も変わってくるため、それぞれのライフステージで気をつけていきたいことがあります。
子猫時代
子猫の時代は、まだ免疫が弱いためウイルス感染や細菌、寄生虫の感染が起こりやすい時期といわれています。

我が家のえだは、子猫時代に耳ダニに感染して通院した時期があります。
まめにはうつらなかったのですが、まめはまめで猫風邪に感染しました。
子猫時代は気をつけないとあっという間にウイルス感染してしまうようです。
体力もまだあまりなく脱水にも陥りやすい時期になるので、下痢や嘔吐の症状が見られたら早めに動物病院を受診しましょう。
また、若い頃はとても好奇心旺盛でやんちゃなので、輪ゴムや紐、ビニール類の誤飲にも気をつけることが大切です。
今後のことを考えて、通院や手術ということになると医療費が高額になるので、ペット保険の加入も猫が若いうちに考えておいた方が良いかもしれません。
成猫時代
成猫の時代になると、免疫も備わってくるので子猫の時代よりも体調が安定してくる時期ではありますが、それでも気をつけたいことはあります。
成猫の時代は、膀胱結石や膀胱炎などの泌尿器の疾患が起こりやすい時期です。
特に猫は、泌尿器系の病気が多い動物なので、常日頃からトイレの回数やおしっこの色をチェックする習慣をつけておくと良いでしょう。
血尿や血便が出たり、逆にトイレの回数が少なすぎたり、便が出ていない便秘などの症状が見られるときには、動物病院に相談してみましょう。
この頃から年に1回の健康診断をすることも、猫の健康を守るための重要なポイントになってくるでしょう。
シニア時代
猫は高齢になると、腎臓の病気の発症リスクが高くなることが分かっています。
高齢の猫に多いのは、腎不全でしょう。
腎不全は発症原因が不明の場合も多く、今の動物医療では完治するのも難しいものです。
もちろん、全てのシニア猫が腎不全になるわけではありませんが、高齢になると発症リスクが高くなるということは念頭に置いておいた方が良いかもしれません。
また、発症しやすい猫やしにくい猫というのもないので、基本的には全ての猫で注意が必要な病気といわれています。
腎不全の目に見える症状としては、一番に水をたくさん飲むようになり、おしっこの量が増えます。
そのため、おしっこの色が薄くなり、ニオイも薄くなってきます。
その後、食欲の低下や嘔吐、脱水、体重の低下があり痩せてきて、毛づやもなくなってくるといった様々な症状が見られます。
規則正しい食事をしていても、腎臓の病気になることはあります。
気付いた時には進行しているのが腎不全の特徴ですが、少しでも早く発見をして治療を開始するためにも、10歳を過ぎたら年に2回のペースで健康診断を受けることを推奨する獣医さんもいらっしゃいます。
また、シニアの時代に入ってくると腎不全だけではなく、様々な病気や怪我のリスクが高くなるので、毎年の健康診断は視野に入れておいた方が良いでしょう。
猫の年齢を人間の年齢にすると?|さいごに

人間よりもはるかに早いスピードで成長する猫にとって、1日1日はとても貴重です。
猫にとって「今」必要なことは何か?と考えて、少しでも長く一緒にいられるように愛猫との時間を大切にしていきたいものですよね。
定期的な健康診断を受けたり、生活環境を整えたり、スキンシップや日頃から猫の様子をしっかり観察して気にかけてみてください。
大切な愛猫が長生きをするために、飼い主さんができることは積極的に行ってあげてください。
猫の寿命は、個体差もありますし生活環境にも左右されるものです。
本記事は一般論として参考程度に留めておいてください。
猫の平均寿命にばかり注目するのではなく、「日頃から小さな変化にも気をつけよう」「いつもと様子が違うから動物病院に行ってみよう」など、飼い主さんがこれから愛猫と少しでも長く過ごすための一つのヒントにして頂ければ幸いです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。