自由気ままで、何を考えているのか分からないように見える猫ですが、実はとても感情豊かな動物と言われています。
時には、やきもちや嫉妬に近い感情を抱くこともある様子。
そこで今回は、猫もやきもちを焼いたり、嫉妬したりするのかについて詳しく解説します!
嫉妬した時の行動についても解説しているので、愛猫と照らし合わせて見てみたくださいね!
猫もやきもちを焼くの?|猫もやきもちを焼くのか?

猫の仕草や表情などから「愛猫は今こんな気持ちかな?」と推測することができる場合があると思います。
そもそも、猫にやきもちや嫉妬という感情はあるのでしょうか?
実際のところ、猫がやきもちを焼くかどうかに関しては…どちらともいえないようです。
しかし、猫がかまってもらいたい時に、飼い主さんが他の同居猫と遊んでいるのを見て「羨ましい…」と感じることがあると言われています。
これが猫における「やきもち」「嫉妬」という感情にあたると考えられています。
猫がこのような感情を抱くのは、猫の脳と人間の脳が似たような構造をしているからだと言われています。
どちらも、感情や記憶をコントロールしている「大脳皮質」が発達していて、猫も人間と同じような豊かな感情を抱くことができるのです。
ただし猫においては、対象相手を恨んだり妬んだりする気持ちはないと考えられているのが現状です。
猫もやきもちを焼くの?|猫における「嫉妬」の行動

人間と少し違う猫のやきもちや嫉妬の感情。
では、猫におけるやきもちや嫉妬した時の仕草や行動には、どのようなものが見られるのでしょうか?
詳しくご紹介します!
◆鳴いてアピール
飼い主さんの近くへやってきて甘えるように鳴く。
姿が見えないところで、いつもと違う鳴き声が聞こえる。
もしくは、わざわざ目の前に来て飼い主さんの顔を見ながら鳴くなど、声を出すことで「かまって」「私を見て」とアピールします。
人間でも話しかける時に「ねぇねぇ」と声をかけることがありますが、猫も自分を見てほしい時や かまってほしい時は、鳴いて人間に声掛けをすることがあるのです。
◆飼い主さんを噛む!
猫がやきもちや嫉妬の感情を抱くと、飼い主さんをカプリと噛むことがあります。
これは、攻撃の本気噛みではなく、甘噛みやそれよりも少し強い力で噛むことが多いでしょう。
猫がやきもちで飼い主さんを噛むのは、怒っているからではありません。
飼い主さんの注意を自分に向けたい、かまってほしい、自分だけを見てほしいという猫の気持ちの表れです。
飼い主さんがテレビやスマホなどに集中している時に猫が噛んできたら、テレビやスマホにやきもちを焼いているので、一度 愛猫に目を向けてかまってあげると良いです。
◆遠くから見つめてくる

気が強かったり、自己主張の強い子は割り込みをすることがありますが、普段からクールな子や遠慮する性格の子は、飼い主さんを遠くからじーっと見つめていることがあります。
無理やり割り込んだりはしなけれど、飼い主さんにかまってほしい、気がついてほしいという気持ちから飼い主さんを穴があくほど見つめているのです。
遠くからじっと見つめてくる猫と目があった時、猫の方から目を逸らしたり、瞬きをしたりといった他の行動をとるようであれば その子は我慢していると考えられています。
猫がこのような行動をとっている時は、飼い主さんから猫に向き合ってあげると良いでしょう。
愛猫もきっと安心するはずです。
◆邪魔(割り込み)をしてくる
雑誌や新聞を広げていると、いそいそやってきて上に座る。
キーボードの上に乗ってみたり、パソコン画面の前やテレビの前に仁王立ちを決めこむ。
他の猫が膝の上にいるのに、無理やり割り込んでみたり…。
飼い主さんが他の猫や物に集中していると、邪魔をして自分に注意を向けさせようとアレコレ行動します。
「飼い主さんに自分だけを見てほしい」「飼い主さんを独占したい」という気持ちの表れです。
◆いたずらや粗相をする
猫はやきもちや嫉妬から、自分に注目してほしくて わざと物を落としてみたり散らかしてみたりと、いたずらや時には粗相をしてしまうことがあります。
悪いことだと分かっているだろうに、そのような行動をとれば飼い主さんの注目を自分に集められる!と猫は知っているのです。
いたずらをして怒られることは猫にとっても嫌なことでしょうが、無視されるよりも怒られる選択をする子は少なくありません。
いたずらをして怒られてまで飼い主さんの注意をひいてくるレベルだと、猫は大きなストレスを感じている可能性があるため愛猫にしっかりと注意を向けてあげましょう。
◆2人きりの時に甘えてくる
猫の嫉妬心の対象が飼い主さんのそばから離れ、猫と飼い主さんが2人きりになった時 ゴロゴロと喉を鳴らしながら甘えてくることがあります。
他の猫やテレビなどにやきもちを焼いていたけど、甘えるのを我慢していた場合など、猫が飼い主さんに思う存分 甘えられる状況になった時は べったり甘えてくるでしょう。
◆飼い主さんから離れていく
甘えるのとは真逆の行動をとる子もいます。
飼い主さんが自分以外の何かに注目しすぎて、自分への関心や愛情が薄れたと猫が感じた場合、飼い主さんに近づかなくなることがあります。
控えめな性格の子や、何度か飼い主さんにアピールしたけど無視され続けると、猫は飼い主さんからの愛情を得ることを諦めてしまう場合があるのです。
そのような時は、猫から飼い主さんに近寄ることがなくなってくるでしょう。
猫がかまってほしい、自分をみてほしいとアピールしている時は、決して無視をせず一度 手を止めて猫に注目してあげてください。
猫もやきもちを焼くの?|やきもちを焼く対象は?

普段はクールに見える猫も、やきもちや嫉妬に近い感情を抱くことがあると分かりました。
猫のやきもちの対象は、様々あると考えられています。
その対象を具体的にご紹介します!
◆同居猫や他のペット
今まで自分だけが暮らしていた家に新しい猫や他のペットを迎えると、猫の日常は変化します。
飼い主さんの意識も、どうしても新たに迎えた子に向きがちになり、先住猫は不安な気持ちも相まってやきもちを焼いたり時には すねたりします。
また、よくあるケースとして、多頭飼いの場合は飼い主さんが特定の猫ばかりかまっていると、他の猫がやきもちを焼くことがあります。
多頭飼いや他のペットと同居している場合は、どの子にも平等に愛情をかけてあげることが大切です。
◆赤ちゃんや家族以外の人
結婚して家庭を持ったり、子供が生まれたりと、猫を飼っている時に家族が増えることもあると思います。
飼い主さんにとっては人も猫も大切な家族ですが、猫よりもあとから増えた家族は猫としては「自分のテリトリーに入ってきた新参者」として警戒の対象になります。
そして飼い主さんの意識が他の家族にばかり向いていると、猫は不安な気持ちが大きくなりやきもちや嫉妬に繋がります。
また、家族だけではなく、恋人が家にきた際も同じです。
特に猫が恋人に慣れていない時期は、やはり猫にとって自分のテリトリーに入ってきた知らない人間という位置づけになり警戒します。
そして飼い主さんの意識が恋人にひきつけられれば、猫はそれに対して不安になりやきもちを焼くこともあります。
◆スマホやテレビなど
猫は他のペットや人間だけではなく、「物」に対してもやきもちや嫉妬を抱くことがあります。
例えば、新聞や雑誌を見ていたら愛猫が上に乗って邪魔してきた!なんてエピソードは猫飼いあるあるでしょう。
他にも、スマホを触っていたら手でチョイチョイしてくる、テレビを見ていたら画面の前に座る、パソコンを触っていたらキーボードの上に乗るなどして、飼い主さんと物の間に割り込む猫は少なくありません。
飼い主さんの意識を、物から自分へ向けたくて一生懸命アピールしています。
猫もやきもちを焼くの?|やきもちも放っておくと危険?!

猫がやきもちや嫉妬のような感情を抱くということは、多かれ少なかれストレスを感じているということです。
猫は変化が苦手な動物です。
自分が安心して生活ができるテリトリーの中で、変わらない日常を好みます。
しかし、猫がやきもちを焼いてしまうような日常の変化は、猫に大きなストレスを感じさせてしまいます。
猫はストレスに弱く、ストレスが原因で脱毛や嘔吐、下痢といった体調不良が出てくる可能性があるため注意が必要です。
愛猫に健康で長生きしてもらうためには、やきもちを焼くほどのストレスは避けてあげたいところですね。
猫もやきもちを焼くの?|やきもちを焼かせないために

猫がやきもちを焼いたり嫉妬をせず穏やかに過ごすことは、猫の健康を守るうえでも大切なことです。
愛猫にやきもちを焼かせないように、飼い主さんも注意しなければなりません。
◆たくさんスキンシップをする
猫のやきもちを取る一番の方法は、何といっても飼い主さんとのスキンシップです。
猫は四六時中かまってほしい!という動物ではありません。
猫自身がかまってほしいと望んだ時に、抱っこしたり、遊んだり、撫でる時間をとってあげるだけで十分に満足してくれます。
飼い主さんとのスキンシップの時間は、猫にとって飼い主さんからの愛を感じて やきもちの気持ちを忘れ 安心して過ごすことができるのです。
◆新たなペットを迎える時は慎重に!
新たなペットを迎えたり新たな猫を迎える場合、それは先住猫の生活に大きな変化をもたらします。
また飼い主さんの注意が自分以外のペットに向くことで不安を感じた猫は、やきもちや嫉妬の感情を抱きストレスとなります。
新しい猫やペットを迎える際は、先住猫の性格をよく考え、それが猫にとって良いことかどうか慎重に検討することが大切です。
◆少しずつ慣れさせる
新たなペットに限らず、赤ちゃんや家族以外の人に会わせる場合も、いきなりではなく徐々に慣れさせてあげることが大切です。
いきなり長時間の対面では、猫も戸惑い不安感でいっぱいになります。
あらかじめ赤ちゃんや家族以外の人の匂いがついているタオルなどを嗅がせたり、短時間での対面を繰り返すなどして、徐々に慣れさせてあげると猫のストレスも少なくすむでしょう。
猫もやきもちを焼くの?|さいごに

いかがでしたか?
猫はやきもちの対象を恨んだりしませんが、羨ましいという気持ちから やきもちや嫉妬に近い感情を抱くことがあります。
猫にとって やきもちはストレスです。
ストレスをためてしまうと体調を崩す恐れがあるため、極力 避けてあげたいところですが、飼い主さんの生活環境が変わったり忙しい時は、つい猫にまで気が回らないこともあると思います。
家族が増えたりして、猫との関わり方を変えなければならないこともあるかもしれません。
そんな時は、少しずつゆっくりと変化させ、猫に大きなストレスをかけないようにしていく慎重さも猫への愛情です。
愛猫にストレスをためさせないためにも、飼い主さんは日頃から猫とのスキンシップをとり、かまってあげる時間を作ってあげましょう!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。