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猫を飼うということ②~生活環境~

猫のお勉強
この記事を書いた人
猫バカ・馬バカ
saku

現在、2匹の兄弟猫(ミックス)と暮らし猫ファーストな生活を送る猫飼いです。
猫飼い歴は20年以上。
猫や飼い主さんに役立つ情報を発信しています!
また、乗馬がきっかけで馬が好きになり馬沼にハマっています。
馬や乗馬、競馬に関する情報も発信中です。
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昨今は猫ブームが続いていて、猫を飼いたいと思っている人が多いと思います。
見た目や仕草の可愛さはもちろんのこと、躾や散歩が必要なく犬よりも飼いやすいと思われていることから猫を飼いたい人が増えているとか。
はたして猫は本当に飼う手間がかからないんでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

こちらの記事で「猫を飼う責任と覚悟」について書きました。
そこで少し触れていたお家環境について、猫をお迎えする前に
知っておきたい事をより詳しく書いていきたいと思います。

※全ての事柄に対して「個体差がある」というのが前提で記述します。
※全ての猫に当てはまるわけではありません。一般的といわれているものです。

猫のことに入る前に一つ、人側のことについて。
猫アレルギーがないことが大前提です!
持っているかどうか分からないという場合は、猫カフェなどで事前に
猫に触れてみたり、先に検査しておくことも良いと思います。
後からでは手遅れになってしまいます。

それでは本題です!

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猫は10年以上生きるイタズラっ子

令和元年(2019年)に一般社団法人ペットフード協会が発表した
「全国犬猫飼育実績調査」によると、猫全体の平均寿命は15.03歳。
(公式サイト→全国犬猫飼育実績調査
(調査結果→こちらから

一方、犬全体はの平均寿命14.44歳との調査結果が出ています。
比較すると猫の方が長生きだという結果でした。

猫は非常にマイペースな動物で、自分の世界で生きています。
猫が人の生活に合わせるのではなく
人が猫の生活に合わせて今までの日常を変更することが多くなってきます。

というのも、猫は犬と違い群れで生きる動物ではありません。
ライオン以外のネコ科に属する猫は群れを作らずに単独で生活するため
犬のような上下関係や主従関係などは存在しません。
そのため人が猫のペースに合わせて生活していくことになるのです。

例えば、猫がイタズラをして家具などが壊れたら、飼い主は怒ると思います。
しかし猫からしてみたら

ただ遊んでいただけ。
よく分からないけど、あの人すごい怒ってる…何で?

という感じで、ほとんど反省しません。
(個体差にもよりますが、叱られて反省する子も もちろんいますよ。)

猫からしてみれば、ただ楽しくて遊んでいただけなのです。
だからまた同じイタズラをする、なんてことが日常茶飯事です。

また、理由が分からないまま叱られることで猫の心は飼い主から
どんどん離れていってしまいます。
犬のようにきっちりと躾ができる動物ではありません。
ある程度の「ダメ」が効く場合もありますが
従順に従うということはないと考えて良いと思います。

猫と暮らすということは、3歳児くらいの元気いっぱいなやんちゃっ子と一緒に
10年以上暮らすというイメージでしょうか。
歳をとれば大人しくなりますが、約7歳ぐらいまでは元気いっぱい
家中走り回ると思っておいて良いと思います。

猫ファーストでの生活

猫は人に飼われているという意識ではなく
自分のテリトリーに人がいるという感覚だといわれています。
ある程度 人に合わせてくれる猫もいますが
「したいことをして、したくないことはしない」のが猫という動物です。

早朝や深夜に起こされる、何かしているときに邪魔されるなんて日常茶飯事。
どんなに高級な家具でも猫が爪をとぎたいと思えば爪とぎしますし
飼い主が急いでいる時でも構って欲しければ膝に乗って甘えたり
足元で体を擦りつけてきます。

猫を甘やかし放題で全く叱らないというのもよくありませんが、猫に触ってほしくないものは隠す、猫にやってほしいことは躾けるのではなく誘導するなど、基本的に飼い主が先回りして行動しましょう。

猫はフードやグッズが気に入らなければ興味を示しません。見向きもしないのです。
フードが気に入らなかったら食べません。
トイレが気に入らなかったら排泄を我慢して病気になったりします。

第一は猫が健康にストレス少なく過ごせること。
猫に気に入ってもらえるように、人が工夫しなければなりません。
ただし、工夫したことが必ずしも気に入ってもらえるわけではないので
無駄になるかもしれないと覚悟しておくことも大切です。

これは猫の性格が悪いのではなく、猫は「そういう動物」なのです。
マイペースな猫を家に迎え入れるからには、飼い主が合わせるのが必須です。
なので、猫と暮らすということは、猫ファーストになるということです。

引っかく、噛むは当たり前

毎日顔を合わせてお世話していても、猫の機嫌が悪いや構ってほしくない時にちょっかいをかければ引っかかれたり、噛まれたりすることもあります。
じゃれつく程度で本気ではない場合が多いですが、あまりしつこくすると猫も本気になりますし、場合によってはフーシャー言われる可能性もあります。
猫からしてみたら「今は構ってほしくないの!あっちいってって言ってるでしょ!」
という感じでしょうか。

保護猫になってくると、人馴れさせるところからスタートするので
根気強く待たなければならないことも多いです。
猫に対しては、心を開いてくれるまで人が待つということが大切です。

しかし、この引っかく噛むというのは本当に個体差が出ると
実感しているところがあります。
というのも、先代猫テトは元捨て猫でした。
彼は嫌なことをされると引っかいたり、噛んだりしていました。
手に歯型がつくなんて日常茶飯事だったことを覚えています。

一方、現在飼っているえだまめ2匹は、驚くほど引っかかないし噛みません。
まめは物凄く、それはそれは物凄くしつこくするとちょっとだけ噛む。
超甘噛み程度。爪を立てるのもほんの一瞬といった感じです。
えだに関しては、お迎えしてから一度も噛まれたことも
爪を立てられたこともありません。
うちの2匹から攻撃の姿勢を向けられたことは一度もありません。

どちらかというと一般的な猫は先代猫テトのように 引っかく、噛むという猫が
多いことから当たり前と書きましたが、えだまめのように全く噛まない引っかかない子もいます。

猫にかける時間が十分にとれるか

猫ファーストを実践する覚悟があっても、現実としてその時間を確保できますか?
掃除の時間が増えても大丈夫ですか?
家を空ける時間を減らせますか?
看病する時間をとれますか?

猫はとてもきれい好きな動物

猫はトイレが汚れていると嫌がって排泄しないことがあります。
トイレは毎日キレイに保つ必要がありますし
多頭飼いの場合 猫の頭数+1のトイレが理想です。
全てのトイレをキレイに保つ必要があります。

猫は新鮮な水を好みます。
容器が汚れていたり、水が汚れていると飲みません。
毎日水を取り替えてあげるのが理想です。

猫はよく毛づくろいをし、毛づくろいで飲み込んだ毛玉を排出するため
日常的に吐きます。
その他に、早食いやドカ食いをしても吐きます。
そのため、比較的 吐きやすい動物といわれています。

抜け毛も多く、猫の毛は細く柔らかいので家具や服にくっつき
軽くはらったくらいではなかなか取れません。

上記のように、猫と暮らし始めると掃除の時間が飛躍的に増える可能性があります。

留守の時間を減らせるか

飼い主への執着が少なく「留守番ができる」といわれている猫ですが、あまり長時間お留守番させるのはよくありません。

さみしい、退屈というのは大きな問題ではなく、留守の間に健康上の問題や事故があったときに対処できないことがポイントです。
犬にも同じことが言えますが、猫の場合 頭が通れば体も通るので思いもよらぬところから脱走したり、思いもよらぬところに入り込んでしまい危険です。

我が家の茶トラえだも、子猫のころに天井裏に入り込み
出られなくなっていたことがありました。
私や母は仕事に行っていたので、どのくらいの時間天井裏に閉じ込められていたのか
分かりません。
この時は冬だったのでまだ良かったのかもしれませんが、これが夏だったら熱中症にかかり手遅れだったかも…と考えると恐ろしかったです。
(この時はえだには何事もありませんでした。)

ジャンプ力があって高いところに登る、頭が通ったことで体ごと入り込むなどの飼い主が想像もしていないことを起してしまうのが猫です。

また旅行へ行くとなったとき、猫のお世話を頼める人がいるのか?を
考えるのもとても大切です。
ペットホテルという手もありますが、猫は基本的に環境の変化に
対応するのが苦手な動物です。
知らない人にすぐに心を開く動物でもありません。
なるべく家でお世話をし続ける方が、猫の体には負担にならないのです。

我が家も以前 旅行を考えていてペットホテルの下見に行ったとき、預けられていた猫を見たことがありますが、ケージの隅に丸まって警戒心丸出しのとても不安そうな目をしていました。
それを見て我が家は旅行をやめました。
留守の間にお世話を頼める人がいないので、私か母のどちらかが必ず家に残る旅行しか行きません。
それが猫と暮らすということです。

猫は隠す動物

猫は具合が悪くても態度に出さず我慢する傾向があります。
飼い主が日々観察して、猫の体調について注意を払わなければなりません。
いつもと様子が違う、何だか具合が悪そうだと気付けば病院に連れて行き、場合によっては暫く看病しなければならないこともあります。

これも我が家の経験談ですが、茶トラのえだが体調を崩し
嘔吐が続くという症状が出ました。
一晩中 嘔吐を繰り返す えだにつきそって半徹夜状態で状態観察。
うとうとしていても、えだ嘔吐の音で起きて排泄物を確認し、吐いた時間を記録。
それを一晩中続け獣医に見せ検査をした結果、急性の胃腸炎だと分かり入院した…
という経緯があります。

猫の平均寿命は延びていますし、動物医療も発展しています。
そのため介護が必要なケースが増えています。
その時、対応する時間があるのか、対応するために生活を変えることができるのか
事前の確認はとても大切です。

生活環境の変化はないか

人の生活環境が変わるというのは引っ越しが多いのではないでしょうか。
猫は生活環境の変化が苦手な動物です。
そのため猫にとって引っ越しは大きなストレスとなります。

猫は縄張り意識が強く、環境の変化を嫌う習性を持っています。
室内飼いの猫にとって家の中は縄張り。
引っ越しによって、いままで築いてきた縄張りを奪われることになるのです。
まれに、部屋の模様替えや家具の新調だけでも、縄張りに変化が起きたと感じて警戒し場合によっては体調を崩すこともあります。

生活環境自体がガラリと変わる引っ越しは、猫にとっては縄張りの異変そのもの。
人には計り知れないストレスを抱えることになるでしょう。

猫を迎える前に今後、生活環境がガラリと変わることがないかを
考えておくのは大切です。
とは言っても状況は変わるもの。引っ越しを余儀なくされる場合もあると思います。

そうなった場合には、事前の準備や引っ越し後のケアなど
猫に極力ストレスを与えない配慮をしましょう。

ちなみに、我が家はえだまめを迎えてから1度引っ越しをしています。
彼らをお迎えする前から引っ越しは決まっていたのですが
一軒家への引っ越しであったことと、彼らが子猫の頃に引っ越す予定だったので
引っ越し前に2匹を迎えることにしました。

猫の縄張り意識の芽生えが何歳からなのかははっきりと分かっていませんが
子猫はあまり縄張り意識が強くないといわれています。
子猫の頃であれば、比較的新しい家にもすぐに慣れてくれると思います。

猫を迎える前に、飼い主の生活環境に今後大きな変化がないかどうか事前に考慮しておくことが大切です。

最後に

猫をお迎えしたら、少なくとも10年程度ともに暮らすことになると思います。
「かわいい」という気持ちだけで安易に飼いはじめ「思っていたのと違う」ということになれば、猫も飼い主も不幸になる可能性があります。
猫はわりと手のかかる動物で、決して手間いらずではありません。

ゴロゴロと喉を鳴らして機嫌よくしていたかと思えば
急に噛んだり爪を立てたりするような気まぐれな動物です。

毛もよく抜け、比較的 吐きやすい動物です。
とてもキレイ好きで汚いトイレや水は嫌いです。
猫にとっての遊びが、人にとってのイタズラです。
思いもよらぬところに入り込みます。
繊細な動物で知らない人や知らない場所が苦手です。

全ては猫のペース。
そんな彼らを笑って許してあげられる心の余裕、心の広さも必要です。

また猫と暮らす長い時間の間で、飼い主のライフステージも
猫のライフステージも変化していきます。
飼い主が病気になったら、急に引っ越しをしなければならなくなったら…。
事前にどんなに検討していても予想外の出来事は起きると思います。

何より大切なのは、何があっても猫を幸せにする。
最期までお世話をするという覚悟です。
決して手放さないでください。

しっかり事前に検討・準備して、幸せな猫ライフを送ってくださいね。

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