避妊手術についてもそうですが、去勢手術をどうするのか?も猫をお迎えしたときに
全ての飼い主が直面することです。
オスの場合、去勢手術を選択する飼い主が多いようですが、それでも悩まされる
問題の一つかもしれません。
・メリットやデメリットは?
・費用はいくらくらいかかるの?
などの疑問をお持ちの方 必見!
猫の去勢手術について、メリット・デメリットを含め詳しくご紹介します。
去勢手術をするメリット
オス特有のマーキング行動などを抑えられる
猫は縄張り意識が強く、オスの場合は縄張りを巡り他の猫と喧嘩になることも多いです。
去勢手術をすると、そういった本能からくる攻撃性が緩和されます。
また、放浪癖やスプレー行為などの改善も期待できます。
しかしこれには個体差があり、高い確率で抑えられると言われていますが
猫によっては効果が少ない、もしくは出ない場合もあります。
えだまめも去勢手術を受けました。
彼らの場合、去勢の影響か元々の性格か判断が難しいですが
攻撃性は ほぼゼロです。
スプレー行為も一切ありません。
まめは格好だけすることが稀にありますが、何も出ません。
病気の予防ができる
オス特有の病気、精巣腫瘍の予防や前立腺肥大など、前立腺の病気の発生率を
下げることができます。
また、ケンカが少なくなることで、猫免疫不全ウィルス感染症(猫エイズ)や
猫白血病ウィルス感染症などの感染症リスクも下げることができます。
去勢手術のデメリット
太りやすくなる
去勢手術をすると、ホルモンバランスが変化し、太りやすくなる傾向があります。
また、去勢前に比べてエネルギーの消費量が低下するため、食事の量を守っていても
去勢後は太りはじめます。
去勢後の食事サポート機能がついたフードに変更したり、総カロリーを減らすなど
ご飯の与えすぎに注意し体重管理が必要となります。
全身麻酔のリスク
去勢手術は、全身麻酔で行います。
病気などを治療するときの麻酔とは違い、危険度が高いわけではありませんが
それでも猫の体には負担がかかります。
全身麻酔によるリスクがあることは、念頭に置いておかなければなりません。
病院によっては、全身麻酔のリスクを説明したうえで署名(同意書)を求められる場合がありますよ。
去勢手術の費用はどのくらい?
費用は動物病院によって違いが出てきますが、おおよそ10,000~20,000円ほど。
動物病院によっては、検査代や退院後のカラー代など別途費用がかかる場合がるため
心配な場合は事前に動物病院へ問い合わせをしておくと良いでしょう。
またその際、手術内容も確認しておくとより安心ですね。
去勢手術に適した時期はあるの?
去勢手術をする時期は、発情期に関係した行動が見られ始める生後6ヶ月前後が良い
とされています。
一般的に、6~10ヶ月頃が目安といわれています。
去勢手術は全身麻酔をかけて行うため、猫の体調も含めて考える必要があります。
かかりつけの獣医に相談し、愛猫に適した時期をみてもらいましょう。
手術のときに気をつけることは?
ワクチン接種
去勢手術を受ける際、ワクチン履歴を尋ねられることがあります。
ワクチンには有効期間があり、有効期間を過ぎていたときは
手術前にワクチン接種をしておきましょう。
より安全な麻酔・手術のためにすること
動物病院によって違いますが、手術の前には絶食が必要となる場合があります。
全身麻酔をかけると、意識がなくなり全身の力が抜け
このとき胃の中に食べ物が残っていると、手術中に吐いてしまう可能性があるためです。
手術の前の日の夜は食事を控えたり、手術当日には水を飲ませないなど
動物病院から出る指示をしっかり守って、当日を迎えましょう。
えだまめの去勢手術時には、動物病院から注意事項を書いた紙を
渡されました。
それを元に、前日、当日と行動しました。
手術の後に気を付けることは?
全身麻酔のこと
完全に麻酔から覚めるまでは、獣医の管理下に置かれます。
一般的に日帰り手術になることが多いです。
帰宅後は、猫が落ち着ける場所でゆっくりさせてあげましょう。
全身麻酔の後は、胃腸が正常な働きに戻るまで時間がかかります。
胃腸が正常な働きに戻る前に食事をとってしまうと、嘔吐をまねく恐れがあるため
術後半日ほどの絶食が必要となります。
術後の傷口のこと
手術後の傷口を猫が舐めたり噛んだりしないように、エリザベスカラーをつけて退院する
ケースが多いでしょう。
エリザベスカラーは、着けていると気になってリラックスできない子や暴れる子もいるため
食事のときや、飼い主が一緒に過ごせるときは外しても良いでしょう。
ただし、再装着できる自信がないときは、外さない方が賢明です。
獣医にあらかじめ着脱方法を聞いておくと良いかもしれません。
自宅に戻ってから数日間は、傷口が開かないように激しい運動は避けましょう。
もし傷口が開いたり、糸が取れる、術創がただれるなどしてしまった場合は
すぐに動物病院を受診しましょう。
まめだけ抜糸の前に1度 動物病院を受診しました。
傷口を舐めすぎてただれたようになっていたのと、糸を噛んで引っ張るので傷口に血が滲んでいたためです。
受診結果「イジイジとした痒みが強くて気にしている可能性が高い。」とのことで痒み止めをもらいました。
元気・食欲のこと
手術後、1~2日ほどは元気がなかったり、食欲が安定しないことがあります。
数日様子を見て、体調の回復が見られない場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
トイレのこと
トイレの回数や、量、形状、臭いなどにも気を配る必要があります。
普段と比べて回数はどうか?量や臭いはどうか?などしっかり観察してあげましょう。
もし、便秘や下痢などお腹の調子が悪い場合は、無理をさせず動物病院を受診します。
服薬のこと
術後に消炎剤や抗生物質などの薬が処方される場合があります。
猫の口の中に直接 薬を入れるのにはコツや慣れが必要です。
投薬になれていない、やったことがない場合は事前に獣医に相談してみましょう。
最後に
去勢手術に関しては、飼い主によって様々な考え方がありデリケートで難しい問題です。
病気の予防などの観点から、動物病院でも勧められるこもあると思います。
飼い主によって様々な意見や考えもあると思います。
去勢手術をどうするか?はご家族や獣医としっかり相談しながら検討すると
良いと思います。