数ある猫のチャームポイントのひとつ「肉球」
様々なアイテムのモチーフになっていたりして人気ですよね。
触ったときのプニプニとした触り心地が好きな方も多いのではないでしょうか。
そんな猫の肉球、ただ可愛いだけではなく、実は大切な役割があります。
今回は猫の肉球の秘密について詳しく解説します。
猫の肉球の秘密|肉球の構造

あのプニプニとした弾力の塊、肉球には何が詰まっているのでしょうか?
猫の肉球はとてもシンプルで、人間の皮膚と同じ構造になっており、表面はケラチンに富んだ表面で覆われています。
犬の肉球の表面には、小さな突起がたくさんなり触るとザラザラしますが、猫の肉球の表面の突起はとても小さく、触っても滑らかでツルツルしているのが特徴です。
ケラチンは表皮の角質層を形成し、うるおいを保つようになっています。
肉球は人間でいう足の裏なので常に地面と接するため、他の皮膚と比べて角質層が分厚く、簡単に傷つかない構造になっています。
表皮の下には真皮があり、コラーゲンが大部分を占めています。
表皮と真皮の間は、ヒアルロン酸などで満たされており肉球に弾力を与えています。
真皮のさらに下は、皮下組織があり、その大部分は脂肪組織です。
肉球の脂肪は丸い形をしていることから脂肪球とも呼ばれています。
猫の肉球のプニプニとした触感は、この脂肪球によるものなのです。
猫の肉球の秘密|肉球の名前(名称)

猫好きを魅了してやまない肉球ですが、実は各部位には正式名称があります。
まず肉球全体の正式名称は「蹠球(しょうきゅう)」といいます。
猫の掌にあたる部分も、字は違いますが「しょうきゅう」と呼ばれます。
この混同を避けるために、蹠球を「肉球」という俗称で呼ぶようになったといわれています。
そして猫の前肢は、丸みを帯びた三角形の大きな肉球のまわりに、小さな肉球が6つあり全部で7つの肉球があります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。

◆掌球(しょうきゅう)
前肢にある一番大きな肉球のことです。
丸みを帯びた三角形のアレですね。

個人的には、人間の鼻の形に似ていると思っています。笑
◆指球(しきゅう)
指の先端にある小さな4つの肉球が指球です。
◆狼爪(ろうそう)
狼爪は第一指と呼ばれることもあります。
人間でいうところの親指に該当する部分です。
また狼爪は前肢にだけあり、他の肉球と比べて小さいことが特徴です。
◆手根球(しこんきゅう)
手根球も前肢にだけある肉球です。
人間でいうところの手首あたりに、ポツとあります。
手根球には、その下にある豆状骨を守る役割があるといわれています。

猫の後肢には、全部で5つの肉球があります。
前肢よりも2つ少ない構造です。
◆足底球(そくていきゅう)
後肢にある一番大きな肉球です。
前肢の掌球と同じ、丸みを帯びた三角形をしています。
◆趾球(しきゅう)
後肢の指の先端にある小さな肉球です。
前肢と同じ呼び方ですが、あてられている感じが違うのが興味深いところです。
また、この4本をまとめて趾球底と呼ぶこともあるようです。
猫の肉球の秘密|肉球の役割

先述しましたが、猫の肉球はただ可愛いだけではなく、たくさんの役割を持っています。
これは猫が生活していくうえで、欠かすことのできない大切なものです。
この愛らしい肉球が持つ、たくさんの機能をご紹介します。
◆足音を消す
猫は歩くとき、あまり足音がしません。
音を立てずに近づいたり、飛びかかかったりすることは、ハンターである猫にとってとても重要なことです。
猫が足音や振動をあまり立てずに獲物へ忍び寄ることができるのは、肉球の弾力と柔らかさがあるためなのです。
◆クッション
猫は高いところを好む動物なので、登るのと同時に飛び降りることも多くなります。
猫が高いところから飛び降りてもケガをしないのは、肉球のおかげといえます。
プニプニとした柔らかく弾力のある肉球は、衝撃を吸収し体への負担を減らすクッションの役割があります。
体にかかる負担を最小限に抑えているのが肉球なのです。
◆体温調整とすべり止め
猫も人間と同じように汗をかいて体温調整をしています。
しかし、猫の汗腺は鼻と肉球にあるだけなので、汗がかけるのは ほぼ足の裏である肉球です。
肉球から汗を放出し、体温調整を行っているのです。
また、この肉球からの汗は、すべり止めの役割もあります。
足場が悪いところでもスイスイ移動できたり、急な方向転換に対応できるのは、肉球がすべり止めの役割をしているからなのです。
◆センサー
猫の肉球は、センサーのような役割があり、障害物や危険を素早く察知できる部位です。
猫の肉球には、外部からの刺激を感じ、それを伝える神経が3種類ほど確認されているといわれています。
そのため、障害物などの情報を素早く察知できるとされているのです。
◆お手入れの道具
キレイ好きな猫は、よくグルーミングをする動物です。
体が柔らかいので、ほとんどの部分を直接 舐めることができますが、唯一 舐めることができないのが顔です。
そこで、肉球の親指あたりを舐めて水分を含ませ、顔をこすってお手入れする道具として肉球が使われています。
体をキレイにするためにも猫の肉球は、大切な役割を担っています。
猫の肉球の秘密|肉球のケア方法

たくさんの役割がある肉球は、毛で覆われていないのでダメージを受けやすい部分でもあります。
また、年齢や生活環境によって肉球の柔らかさに変化が出るといった特徴もあるため、こまめにチェックしてあげましょう。
完全室内飼いであれば、頻繁なケアは必要ないかもしれません。
外出する猫の場合は、外の足場の環境に合わせて肉球も硬くなることがあります。
硬くなった肉球は、本来の役割を果たしにくくなるので、ケアしてあげることが必要になってきます。
また、空気が乾燥する季節は室内飼いであっても、肌荒れやひび割れを起こすことがあります。
そのような場合もケアが必要です。
猫用の保湿クリームなどを使って乾燥を防いであげましょう!
人間用のクリームは、猫に有毒なアロマやハーブの成分が配合されているものもあるため使用は避けた方が良いでしょう。
必ず猫用のクリームを使用しましょう!

ペット用の保湿クリームは、猫が舐めても無害で、安心安全に作られています。
心配な場合は、販売店やメーカーに問い合わせてみましょう!
また、猫の肉球の間には毛が生えています。
この毛が伸びていると すべりやすくなったり、肉球本来の役割であるすべり止めやクッション効果も発揮できなくなるので、カットしてあげることが必要になります。

ハサミでカットという方法もありますが、ハサミの刃で肉球を傷つけてしまっては大変なので、バリカンがオススメ!
特に長毛種の猫は、肉球の間に生えてくる毛も体と同様に長くなりがちなので、定期的なカットを心がけることが大切です。
もし肉球に傷ができていたり、乾燥が酷く自宅のケアで改善しないときは、一度 獣医師に相談してみましょう。
猫の肉球の秘密|肉球で健康チェック

猫の肉球には、病気のサインが現れることもあります。
例えば、肉球を触ったときに いつもよりも熱いと感じたら発熱している可能性があります。
逆に冷たくなっている場合も注意が必要です。
猫の肉球は健康な子でも、適度にひんやりしているのが通常ですが、肉球から足全体が冷えている場合は、病気が疑われます。
何かしらの原因で血栓ができ、前後肢への血流が悪くなり手足が冷えている可能性が考えられるため、動物病院を受診してみましょう。
また肉球の色がいつもより薄い場合は、貧血が疑われます。
他に、猫が歩いた場所に血の跡がついていたら、まず肉球の状態を確認してみることが大切です。
どこかに血管に達するほどの傷を負っているかもしれません。
日ごろから肉球の状態を確認して、猫の様子がいつもと違うと感じたら動物病院を受診することが大切です。
猫の肉球の秘密|さいごに

プニプニの感触に隠された、たくさんの秘密とハイスペックな機能を持った猫の肉球。
ただ可愛いだけじゃなく、猫が生活するうえで大切な役割がありました。
愛猫が快適に暮らすためにも、日ごろから肉球の状態をチェックし、必要であれば定期的にケアをしてあげることが大切です。
今回は、猫の肉球の秘密についてでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

