通販などのダンボールをそのままにしておくと、猫が中に入っていた!
すっぽり収まって寝ていた!など、気がつくとダンボールが猫ハウス(ベッド)になっているのをよく見ますよね。
猫にとってダンボールは特別な様子。
では、なぜ猫はダンボールが大好きなのか?その理由を詳しく解説します!
また、好きなはずのダンボールをガジガジかじってボロボロにしてしまう子もいます。
猫がダンボールをかじる理由やかじらないようにする対策も解説します。
猫はダンボールが大好き|ダンボールが好きな理由
可愛い愛猫のために買った猫ハウスや猫ベッド。
フワフワもこもこで入り心地、寝心地が良さそうと思って選んでも、それが入っていたダンボールの方に興味を示し入る猫。
そんな飼い主さん泣かせな猫は多くいます。
我が家の えだがまさに飼い主泣かせな子です。
無類のダンボール大好きっ子で、中身よりもダンボール!という子です。
どうして猫はこんなにもダンボールが好きなのか?
ダンボールが猫を魅了してやまない理由を解説します!
猫がダンボールを好きな理由①|隠れ家気分
猫がダンボールが大好きな理由として諸説ある中で、恐らく1番の理由がコレではないかと考えられるのが「自分の身を隠せて落ち着けるから」です。
これは、猫がまだ野生で暮らしていた時の名残ではないかといわれています。
野生で暮らしていた頃の猫は、天敵から見つからないように木の影や草むらに身を潜めて暮らしていたといいます。
その名残から、猫が安心できる場所は「狭い場所」「暗い場所」「静かな場所」の3つが条件と考えられています。
大きさにもよりますが、猫の体の大きさに合うダンボールの中は「狭い場所」に当てはまり、蓋のついているダンボールは光を遮断できるので「暗い場所」になり、自分の縄張り(お家の中)の静かなところにダンボールがあれば、猫にとって最高に落ち着ける場所となるのです。
自分の身を隠せる狭く暗い場所が、猫にとって とても落ち着ける空間なので猫は吸い込まれるようにダンボールに入っていきます。
これは猫の本能からくる行動といえますね。
猫がダンボールを好きな理由②|好奇心
通販などで買い物をしたり、贈り物が届いたり、宅配便のダンボールは家の外からやってきます。
外からやってきたダンボールには、中身の匂いだけではなく 外の匂い、持ってきてくれた人の匂いなどたくさんの匂いがついており、室内飼いの猫にとっては、未知の匂いがついた不思議な箱です。
好奇心旺盛な猫にとって、とても気になる存在なので興味津々でダンボールに寄って行く、中に入るという行動がみられるのだと考えられています。
猫がダンボールを好きな理由③|爪とぎにとても良い
市販されている猫の爪とぎで一般的な素材はダンボールです。
爪とぎとして買っていてもベッドとして使う猫もいますよね。
猫の爪は、古い爪の下に新しい爪が隠れていて、古い爪が丸くなってくると爪とぎをして新しい爪を出します。
固すぎず柔らかすぎないダンボールは、ほど良い引っかかりがあり猫の爪にとっては最適な素材なのです。
そのため、ダンボールに興味を持ち、引っかいたり中に入ったりする猫も多いわけです。
猫はダンボールが大好き|科学的根拠もある
猫のダンボール好きは、実は科学的に証明された理由があります。
ペットなどの、人が飼育する動物たちが幸せに暮らすための具体的な対策として「環境エンリッチメント」という研究があります。
この研究の観点から見ても、猫にとってダンボールという閉鎖空間は快適さと安心感を得ているという結果が出ているそうです。
また、オランダのユトレヒト大学の動物行動学者クラウディア・ヴィンケ氏が行った研究結果にも、猫にとってダンボールは特別な存在であると証明されています。
これは、アニマルシェルターにいる猫を対象に行った実験で、アニマルシェルターに新しくやってきた猫のグループには、自分の身を隠せる箱を与え、別のグループの猫には箱を与えないという環境を作りました。
その結果として、箱を与えられた猫のグループと、箱を与えられなかった猫のグループのストレス度の間に大きな差があることが分かったそうです。
箱を与えられた猫のグループは、新しい環境に慣れるのも早く、初期のストレス度もかなり少なかったそうです。
また、人との交流にも興味を示したという実験結果が発表されています。
このようにストレスの多い環境下にいる猫にとって、箱という自分の身を隠せて周りを囲われているスペースは、猫の行動と心理に大きな影響をもたらしているといえますね。
「隠れるという行動は、あらゆる種にとって環境変化とストレス要員に対処するための行動戦略だ」とヴィンケ氏は述べています。
こういった猫の行動は、野生の猫だけではなく室内飼いの猫にも当てはまり、野生の猫が草むらなどに身を隠す代わりに、家猫はダンボールなどの箱の中に快適さを見出していると考えらます。
猫はダンボールが大好き|好きなのにかじるのはなぜ?
猫が大好きなダンボール。
好きなはずなのに、ガジガジとかじってボロボロにしてしまう、なんてこともよくあります。
猫はどうして大好きなダンボールをかじるのでしょうか?
その理由は、いくつか考えられます。
猫がダンボールをかじる理由①|ストレス発散
いつもマイペースで、のんびり寝て過ごしていることが多い猫。
一見ストレスはかかっていないように思えるかもしれませんが、それでも様々なストレスがかかっている可能性があります。
例えば、多頭飼いの場合は一緒に住んでいる他の猫との相性がよくなかったり、小競り合いが起こったりした場合ストレスを感じます。
他にも、生活環境そのものに何らかの不満を持っていたりすることでも、猫はストレスを感じてしまいます。
そのストレスを解消するためにダンボールをかじる、ちぎるという行動を取る猫も多いようです。
猫がダンボールをかじる理由②|歯がかゆい
猫も人間も同じように成長とともに歯が生えかわります。
飼っている猫がまだ子猫で、歯の生えかわる時期の場合は歯茎の周辺や歯がムズムズしてかゆくなります。
この時期は歯のかゆみを軽減するために、ダンボールをかじることがあるのです。
また、ダンボールだけではなく、タオルや飼い主さんの服など、色々なものをかんで かゆみを軽減しているでしょう。
猫がダンボールをかじる理由③|ただただ好きすぎる
ただダンボールが好きすぎて、ありあまるダンボールへの愛情から思わずかじるという場合もあるようです。
ダンボール自体の匂いや、インクの匂い、ダンボールについた匂いがとても好きで興奮のままに噛んでしまう。
または、噛み心地がよくで、ひたすらガジガジと噛む子も多くいるようです。
人間には分からない、ダンボール独特の匂いや噛み心地が猫にとってはたまらない魅力なのかもしれません。
猫はダンボールが大好き|噛む場合の対処法
猫にとっては隠れ家にも噛んで遊ぶものにもなるダンボールですが、誤ってダンボールを食べてしまうと誤飲になります。
お腹を壊してしまう可能性もあるので心配ですよね。
そこで、猫がダンボールを噛まないようにする対処法をご紹介します。
猫がダンボールを噛まない対処法①|おもちゃを与える
猫が噛んでも良いおもちゃを与えることで、ダンボールを噛むのをやめさせる効果が期待できます。
例えば、こういった蹴りぐるみなどですね。
普通の蹴りぐるみに興味を示さない場合は、自動で動くものもあります。
他に、蹴りぐるみに またたびの匂いが付いたものや、蹴りぐるみそのものにまたたびスプレーをして猫の興味を引くという方法もあります。
また、またたびの木をハンドタオルなどで巻いて、手作りの蹴りぐるみを作ってあげるのも良いかもしれませんね!
猫がダンボールを噛まない対処法②|端をテープで補強する
猫が噛んでボロボロにしてしまうダンボールの端を、ガムテープや養生テープ、PPテープなどの丈夫なテープを貼ってボロボロにされるのを防ぐという方法があります。
テープで補強すれば、簡単にはボロボロにならないので誤飲防止にも繋がります。
また、ガムテープ独特の匂いや感触が嫌で、猫がダンボールを噛まなくなるという効果も期待できるかもしれません。
猫はダンボールが大好き|さいごに
いかがでしたか。
猫がダンボールを大好きなのには、理由があることが分かりました。
布やラタンなど、今は色々な素材でできた可愛い猫ハウスがたくさん販売されていますが、猫にとって大事なのは素材と大きさなのかもしれません。
そのままでは味気ないダンボールですが、飼い主さんがDIYして可愛いダンボール猫ハウスを作ってあげるのも楽しいかもしれません。
DIYが苦手は場合は市販されているダンボールハウスを設置してあげるのも良いですね!
また、猫の大好きなダンボール素材で、「暗い」「狭い」を満たしたダンボール猫ちぐらを設置すると、中で寛ぐ可愛い姿が見られるかもしれません。
猫を魅了してやまないダンボール。
今回は「猫はダンボールが大好き|その理由とは?|好きなのにかじるのはなぜ?」についてでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。