馬にはたくさんの品種がいて、たくさんの分類方法があります。
体格や血統によって分類されるのが一般的です。
馬を知る第二弾。
馬の分類方法についてご紹介します。
馬の分類方法
馬の分類はいくつかの方法があります。
動物分類学的には「ウマ」という単一の種です。
現在は、血統に基いて分類を行うのが主流となっています。
馬は、体格などによっていくつかの呼称で大きく分類され、世界各地でその分類方法が違います。
日本では大きく分けて【軽種】【中間種】【重種】【在来種】の4種類です。
【ポニー種】と呼ばれる馬もいますが、ポニーは特定の品種を指すものではありません。
軽種は日本ではサラブレッド、アラブ、それらの交雑種である
アングロアラブに限定して用いられます。
重種は大型の馬のことで、ペルシュロンやブルトンなどを指します。
また中間種は、軽種と重種を交雑した馬のことです。
馬の運動性の違いから分類する方法として、温血種と冷血種に区分する方法があります。
温血種は軽種に、冷血種は重種に対応しています。
ただし、イギリスでは温血種をサラブレッドとアラブに限定し
これらの品種で改良された馬を半血種と呼ぶ場合もあります。
日本での一般的な分類【軽種】【中間種】【重種】【在来種】に加えて
【ポニー種】それぞれの特徴をご紹介します。
軽種
出典:Wikimedia Commons
軽種は主に、競走馬や乗用馬、乗用の馬車をひくために改良された品種です。
軽快で素早い動きができる品種で、スピードとある程度の耐久力を持つように改良されています。
スマートな体系が特徴で、多くがアラブを母体としているといわれています。
軽種の代表的な馬
アラブ
サラブレッド
アングロアラブ
中間種
出典:Wikimedia Commons
軽種と重種の中間的な性質を持っている品種です。
軽種に比べると大人しく温厚な馬が多く、体も丈夫なのが特徴です。
走るスピードは軽種には敵いませんが、温厚な性格から乗馬として優れており
馬術競技などを中心に活躍しています。
他に、競技用のスポーツホースや馬車を引く馬まで用途に合わせて様々な品種が存在しています。
中間種の代表的な馬
アメリカンクォーターホース
セルフランセ
ハクニー
重種
出典:Wikimedia Commons
重種は主に、農耕や重量物の運搬のために改良された品種です。
中世ヨーロッパでは、甲冑を着た騎士の常用馬とされました。
体がとても大きく、スピードはありませんが力持ちで大人しい性格なのが特徴です。
主に、重い馬車やソリを引いたり、畑を耕すなど力仕事に活躍しています。
北海道で行われている、ばんえい競馬にもこの重種の馬が用いられています。
重種の代表的な馬
ペルシュロン
ブルトン
クライズデール
在来種
出典:Wikimedia Commons
外来種とほとんど交配することなく残ってきた、日本固有の馬が在来種です。
現在、日本の在来種は8種が存在しています。
現在、日本馬事協会が主体となって登録事業と保護のための施策が行われていますが、
北海道和種以外は非常に飼育頭数が少なく、絶滅が危惧されています。
現存する在来種
北海道和種
木曽馬
野間馬
対州馬
御崎馬
トカラ馬
宮古馬
与那国馬
ポニー種
出典:Wikimedia Commons
ポニー種は、体高が147cm以下の馬の総称です。
特定の品種を指すのではなく、馬のタイプの一つであり、日本の在来種もここに含まれます。
頭が良く、温厚な性格と耐久性に優れているのが特徴です。
主に、子供用の乗馬やペットとして飼育されている場合があります。
ポニーは体こそ小さい馬が多いですが、走ると時速40kmほどのスピードが出せる
運動能力にも優れています。
ポニー種の代表的な馬
シェトランドポニー
ファラベラ
ハフリンガー
最後に
いかがでしたか?
一口に馬といっても、たくさんの品種がいて、たくさんの分類方法があります。
国によって分類方法も様々なので、少し難しい部分がありますね。
日本での代表的な分類は、【軽種】【中間種】【重種】【在来種】の4種類。
ポニー種は特定の品種を指すのではなく、小さな馬の総称です。
私が知っている話を一つ。
木曽馬に関しては、一時期 絶滅しかけました。
現存する木曽馬の牡馬が全て去勢されていたからです。
しかし、去勢されていたなかった最後の純血 木曽馬「第三春山号」が見つかり、
そこから木曽馬保存会が中心に活動を行った結果、木曽馬の血統復元に成功しました。
現在は、長野県で飼育されています。
木曽馬の里というところでは、木曽馬乗馬センターがあり木曽馬に乗馬できるようです。
小さくて、ずんぐりむっくりしている可愛いお馬です。
日本の在来種は頭数が減っているようですが、できれば全て保護されていくと嬉しいですね。
馬を知る第二弾、馬の分類についてでした。
第三弾は、馬の品種について書きたいと思います。
分類がこれだけあるのだから、品種となると…?
馬には、とてもたくさんの品種があるのです!